カモネギ店長です。
今回は、「車一括査で査定員がつく嘘」についてお話ししたいと思います。
この話を聞くことで、実際に一括査定に申し込んで査定を受けたときに、「あっ、これ査定員の罠(嘘)だな?」って気づくことができ、結果「愛車を安く手放す…」という悪夢を避けられるようになりますよ。
車一括査定は、車を高く売るために必須ともいえる「合い見積もり」をとるにあたって、非常に有効な手段です。
なので、「愛車を1円でも高く売りたい」という人は、まぁ活用しない理由がないでしょう。
が…
当然のことながら、買い取る方も商売です。
できるだけ「安く」買おうと、様々なトーク技術を使ってあなたを「カモ」ろうとしてきます。
でもですよ?
もしあなたが「査定員のつく嘘」を事前に知っていたとしたら?
査定員がしたりげにつく嘘を「へ~。そうなんですねぇ。」って余裕しゃくしゃくで聞き流すことができ、なおかつ、安く買いたたかれるのを回避することが出来るんです。
これ知らないと損でしょ?
っということで今回は…
「車の査定員が繰り出す嘘に翻弄(ほんろう)され、みすみす愛車を安価で手放しかけているあなた」を救うべく、「車一括査で査定員がつく嘘」について深堀たいと思います。
いいですか?
車一括査定は、愛車を少しでも高く売るには最適解ですが、知識がないと他の売却方法と同じく、プロ(査定員)にカモられるだけです。
知識があなたの愛車とお金を守る。
大切なものを守りたい人は、ぜひ最後までお付き合いください。
っということで、始めていきましょう。
目次
【信じるものは「カモ」られる】車一括査で査定員がつく嘘「3選」
車一括査で査定員がつく嘘。
結論は次の3つです。
- 車の査定員が付く嘘①:「どこでも上限価格は同じなんですよぉ」
- 車の査定員が付く嘘②:「オークション価格は〇〇万円ですよ」
- 車の査定員が付く嘘③:「この車得意なので、他社さんはこの価格出せませんよ」
これらを真に受けたら彼ら(査定員)の思うつぼ…
「カモ」られる可能性大なので注意しましょう。
一つずつ解説していきまね。
車一括査定で査定員がつく嘘①:「どこも上限価格は同じなんですよぉ」
車一括査定で査定員がつく嘘その①は、「どこでも上限価格は同じなんですよぉ」というもの。
つまり、「どこでも最高提示額は同じだからうちで決めてね」ってことです。
この嘘は、あなたが「他社さんの査定額も見てみたい」と言った場合に、査定員が必ずといっていいほど口にするワードなんですね。
そして実際に、結構な数の売り手が、この「嘘」に引っかかって愛車を安値で手放す事態におちいっています。
じゃぁ、なんで「どこでも上限価格は同じ」が嘘なのか?
ちょっと深掘りしてみましょう。
買取専門店だけなら「買取り上限価格」はどこも同じ
「どこでも買取上限価格は同じ」
これは、一昔前は正解でした。
なぜ「一昔前は」なのかというと…
【車一括査定のような「出張買取り」をしていたのは買取専門店だけだったから】
買取専門店というのは、買い取った車をオートオークションで売却することで「差額」を利益にします。
なので、利益を得るためには「オークション価格より安く買い取る」というのは必須だったんですね。
例えば、オークション相場50万円の車であれば、もしものこと(値段が思うようにつかない)を考えて…「相場に対して70%の35万円で買い取る」っといった感じで買取価格を決めていました。
さらに言うと、中古車というのは一台一台状態に差があります。
なので、「もしも(予想通りの値段がつかない)」ってことが結構な確率で起こるんですね。
ってことになると、当然、「他社さんがオークション相場の80%つけたなら、うちは相場の90%で買い取る!」って具合に強気な買取価格は提示しにくいですよね?
結果、どこの買取屋さんも「オークション相場の〇〇%が買取価格の上限」といった具合になり、提示価格が似たり寄ったりになっていたんですね。
こんな事情があり、「買取価格の上限はどこも同じ」っていうのは、「一昔前は」ある意味本当でした。
が…
時代は移り変わるものです。
その変化の波は「車一括査定業界」にも押し寄せてきます。
つまり、買取専門店だけが、ぬくぬくと幅をきかせられる世界ではなくなったんです。
どういうことかというと…
「小売り店舗を持つ業者が、仕入れ目的で買取査定に参戦するようになった」ってこと。
「小売店の買取り査定への参入」
これが、「買取上限価格はオークション相場以下」という常識を打ち破ることになります。
小売店をもつ業者はオークション相場以上で買い取ることがある
買取専門店だけで成り立っていた「買取査定」の世界も、「小売店」が参入することで大きな変革が起きます。
つまり、【「買取価格はオークション相場以下」という常識の崩壊】です。
買取査定に参入してきた「小売店」は、場合によっては「オークション相場以上」で買取価格を提示することがあります。
なぜか?
それは、「小売店は、仕入れ価格の上に利益をのせて販売する」から。
これを「小売価格」と言います。
例えば、小売店が50万円で車を仕入れたとします。
すると、彼らは、50万円に利益分、例えば10万円を上乗せして60万円(小売価格)で販売するんですね。
つまり、買取りに話しを戻すと…
買取った値段に利益を上乗せして一般のお客さんに売る(小売りする)ので、オークション相場にそこまで縛られることはないんです。
例)オークション相場50万円の車を55万円で買取り
- ①買取専門店:買取55万円→50万円で売却(オークション)=-5万円(損失)
- ②小売店:買取55万円→60万円で小売り=+5万円(利益)
このように、「買取上限価格はどこも同じ」っというのは昔の常識で、今では当てはまりません。
なので、車一括査定で査定員に「買取価格の上限はどこも同じですよ」って言われても真に受けないようにしましょう。
買取会社によって得意・不得意もあるし、小売店であればもっと高く買ってくれる可能性もありますからね。
車一括査定で査定員がつく嘘②:「オークション価格は〇〇万円ですよ」
車一括査定で査定員が付く嘘その②は、「オークション価格は〇〇万円ですよ」ってもの。
オークション価格が買取価格に大きな影響を与えていることは、お話ししてきた通り。
っということで、売り手が買取価格に渋っていると、査定員は買取価格の根拠として「オークション価格」を見せてくることがあります。
「あなたの車はこれくらいで取引されています。だから、今回の提示価格は妥当なんです!」ってアピールしてくるってことですね。
「そんな決定的な数字を見せられたら…」って一見説得力がありそうですよね?
でも…
信じちゃダメ。
なぜなら…
同じような車でも、「オークションで売買される価格にはブレがある」から。
つまりはこういうことです。
あなたの愛車と同じような車がオークションで売買されているとして、その価格が30万円のこともあれば50万円のこともあるわけです。
これはスーパーの野菜なんかと同じ原理。
欲しい人が多く商品が少ないときは値段が上がるし、欲しい人が少ないのに商品が多いときは値段が下がります。
査定員はですよ?
高い値が付いているデータも、低い値が付いているデータも、両方持っているんです。
突然ですが、ここで問題。
車を安く買い取りたい査定員は、「高い値が付いているデータ」と「安い値が付いているデータ」、どちらを売り手(あなた)に見せるでしょうか?
正解は…
安い方
当たり前ですよね?
ってことで、査定員が言う「オークション価格は〇〇万円ですよ」っていうフレーズは信じないようにしましょう。
数字なんて何とでもなります。
車種によっては、数十万円レベルで差がでることもありますからね。
車一括査定で査定員がつく嘘③:「この車得意なので、他社さんはこの価格出せませんよ」
車一括査定で査定員が付く嘘その③は、「この車得意なので、他社さんはこの価格出せませんよ」ってもの。
「何社も査定してもらうの面倒でしょ?どうせウチが一番だから今売っちゃいなよ?」ってことですね。
でも、これも信じちゃダメです。
確かにですね?
買取には得意・不得意があります。
例えば、あなたの愛車が軽自動車の「ワゴンR」だったとします。
そこに、ベンツばっかり売ってるお店が買取に来たとすれば、それは他社より低い査定額になるかもしれません。
買い取っても店舗では売れず、買取専門店と同じく、オークションで売却するくらいしか販路がないからですね。
でも、「軽自動車専門店」と「一般的な中古車販売店」が査定に来たとしたらどうでしょう?
一見「軽自動車専門店」の方が高値を付けそうな気はしますが、実際はそこまで変わりません。
それはなぜかというと…
どちらでも普通に売れるから。
今や車探しはネットの時代。
「軽自動車が欲しいから軽自動車専門店に行ってから考えよう」って人は超少数派です。
大体は、ネットで欲しい車をググってヒットした店に見に行くってパターン。
そう考えると、特殊な車を除き、小売店同士・買取店同士の買取査定であれば、そこまで「得意・不得意」は発生しないってことになります。
色々話しをしてきましたが…
そもそもですよ?
本当に査定した車が得意で、査定額に自信があるのであれば、他の業者さんにも査定させればいいんですよ。
だってどうせ勝てるんだから。
でも、それをさせたくない。
その理由は?
そう…
「自信がない」から。
これですね。
だからですね?
もし査定員に、「この車得意なので、他社さんはこの価格出せませんよ」って言われても真に受けないようにしましょう。
いろんな業者さんに査定してもらって、結果やっぱりそこが一番高ければ、改めて相談すれば全然OKです。
まとめ
さて今回は、「車一括査で査定員がつく嘘」についてお話ししてきましたが、ご理解いただけたでしょうか?
おさらいすると、この通り。
- 車の査定員が付く嘘①:「どこでも上限価格は同じなんですよぉ」
- 車の査定員が付く嘘②:「オークション価格は〇〇万円ですよ」
- 車の査定員が付く嘘③:「この車得意なので、他社さんはこの価格出せませんよ」
「買取上限価格はどこも同じ」
これは、車一括査定に買取専門店しか参加していなかった頃の「古き常識」であって、小売店が参入してきた現代では全く通用しません。
「オークション価格は〇〇万円ですよ」
同じ車でも、タイミングによって売買の値段にブレが出るのがオークション。なので、データの切り取りかた次第で、「安くみせる」ことも全然可能なんです。
「この車得意なので、他社さんはこの価格出せませんよ」
売りたい車が「特殊な車」ではなく、なおかつ「買取店どうし、小売店どうしの値決め」であれば、そこまで得意・不得意は発生しにくいです。
また、そんなに自信があるなら「即決を求める理由」がありませんよね?
このように、車の一括査定でやってくる査定員は「それっぽい理由」をつけて「即決」を狙ってきますので注意しましょう。
車一括査定の1番のメリットは「合い見積もりがとれる」こと。
合い見積もりをとり、業者どうしで競ってもらってはじめて買取価格は上がっていきます。
そのためにも、査定員が繰り出す「それっぽい嘘」には引っかからないようにしましょうね。
あなたの愛車を少しでも高く売るために。
っていうところで、今回はこのへんで。
最後までありがとうございました。