今回のお話しは、こんな人におススメですよ。
- 中古車を買おうと思ってるけど、数年後に乗り換えるつもりでいる
- どうせ中古車を買うなら、売る時も高値が付く方がいい
- 中古車を買うにも売るにも損はしたくない
カモネギ店長です。
今回は、【中古車を買うときは「品質評価書」を重視すべき理由】についてお話ししたいと思います。
いきなり質問ですが、「品質評価書」って知ってますか?
品質評価書というのは、中古車の「内装外装の状態」「修復歴の有無」「各機関の動作状況」などについて記された書類のことを言います。
中古車屋さんに行ってみるとわかりますが、車のダッシュボードや運転席の窓なんかに掲載されていて、その車がどういった状態なのか?がすぐにわかるようになっているんですね。
実は、こうして中古車に品質評価書が掲載されるようになったのは最近のことで、一昔前までは品質評価書を提示する車屋さんはごく一部でした。
なので、修復歴がある車が「修復歴無し」で販売されていたり、大きな不具合を抱えた中古車が購入者に黙って販売されたり…っとなかなかに悪徳な販売をする業者もいたわけです。
ただ、そういった悪徳業者を駆逐すべくいろいろなルールもできてきて、結果、品質評価書を提示する中古車屋さんも増えてきたんですね。
が…
それでもトラブルが絶えないのが中古車業界。
あの手この手、品をかえ悪だくみをする輩がいるのも確か…
っということで今回は、車を売却するときにはじめて「騙された」ことに気づく…といった不幸な目に合わないために、【中古車を買うときは「品質評価書」を重視すべき理由】について徹底解説したいと思います。
「品質評価書とは何たるか?」の理解なしに、「損をしない中古車購入」「損をしない愛車車売却」はできません。
中古車のことで損をしたくない人は、ぜひ最後までお付き合いください。
っということで、さっそく始めていきますね。
目次
【売る時に大損?】中古車を買うときは「品質評価書」を重視すべき理由「2選」
【中古車を買うときは「品質評価書」を重視すべき理由「2選」】
結論は以下の通りです。
【中古車を買うときは「品質評価書」を重視すべき理由「2選」】
- 理由①:中古車を買う時に損をするから
- 理由②:中古車を売る時に損をするから
見たまんま、かなり単純な理由ではあるのですが、「品質評価書」をないがしろにするだけで「買う時」「売る時」ダブルで損をすることになるので注意しましょう。
下手をすると「数十万円」
いや…「百万円レベル」で損をする可能性もあるので甘く見ないでくださいね。
っということで、さっそく「品質評価書が重要な理由」についてお話ししたいのですが、その前に「品質評価書とはなんぞや?」について触れておきます。
実は、品質評価書にも種類があり、「信用のあるもの」から「正直役に立たない…」というものもあるので、その辺の見分け方について軽くお話ししておきますね。
品質評価書には3種類ある
中古車の買値だけでなく、売る時の売値にも大きな影響を与える「品質評価書」
実は、ざっくり分けると3つ種類があります。
「品質評価書は3種類ある」
- 販売店が作成した「品質評価書」
- オークション会場で作成された「品質評価書」
- 店頭の商品を中古車検査会社が査定した「品質評価書」
違いは「誰が作ったか?」
実は、この「誰が作ったのか?」によって「品質評価書の信頼度」が大きく変わってくるんですね。
信頼度の低い評価書を信じで中古車を購入。
実はポンコツでいざ売ろうと思ったら査定額までポンコツに…
ってなことにならないように、評価書を見分ける目は持っておきましょう。
一つずつ簡単に説明します。
販売店が作成した「品質評価書」
「3種類の評価書」一つ目は、「販売店が作成した品質評価書」
信頼度としては3つのなかで「一番低い」ものです。
ようは、中古車屋さんのスタッフが作った品質評価書。
じゃ、なぜ「販売店が作った品質評価書の信頼度が低いのか?」ですよね?
理由は簡単。
「自分のお店の商品なので評価が甘くなるから」
これは想像できると思います。
何のために品質評価書を提示するんでしょうか?
売りたいからですよね?
どんな車が売れるのでしょうか?
そりゃ品質のいい車ですよ。
ってことは?
品質評価書も「評価が高い」方が売れやすいってこと。
ならば…
自分のとこの商品は売れてほしいですから…
無意識であれ多少評価が甘くなるのも容易に想像できますよね。
っということで、販売店が作成した「品質評価書」というのは非常に「甘い」傾向があります。
さらにいうと、品質評価を技量がないスタッフが「何となく」評価している可能性もあるので、正直あてになりません。
以上を踏まえ、販売店が作成した「品質評価書」というのは、3種類の品質評価書の中でも一番信頼度が低くなります。
オークション会場で作成された「品質評価書」
「3種類の評価書」二つ目は、オークション会場で作成された「品質評価書」
これですね。
他の記事でもお話ししていますが、中古車販売店は、売る商品(中古車)の多くをオートオークションで仕入れてきます。
いうなれば「車のセリ市場」ですね。
オートオークションについての詳しい説明はこちらの記事を参考にしてみてください。
オートオークション会場には、オークション会場が提携している中古車品質検査会社の査定員がいて、出品車両の査定を行っています。
出品車両は全車査定を受け査定結果が公開されているので、オークション参加者も安心してセリに参加できるというわけです。
っということで、中古車屋さんはオークションで仕入れた車であれば必ず「オートオークションの品質評価書」を持っているはずなんですね。
現に、店頭で中古車を販売する際に、オークションの品質評価書を掲示している中古車販売店も多数あります。
オークションの品質評価書は「プロの品質評価査定員」が査定した結果なので信頼度も高く、とても参考になります。
そういった意味で、先ほど紹介した「販売店が作成した品質評価書」に比べて信頼度もずっと高いと言えます。
店頭の商品を中古車検査会社が査定した「品質評価書」
「3種類の評価書」三つ目は、店頭の商品を中古車検査会社が査定した「品質評価書」
今回紹介したなかで一番信頼のおける品質評価書です。
「中古車検査会社が査定した」という点ではオークションで作成された品質評価書と同じですが、「店頭の商品を」という点において、こちらの品質評価書の方が信頼感があります。
今まさに目の前にある商品を査定した結果だからですね。
ようは「一番鮮度の高い査定結果」だからってこと。
しかも、自店舗のスタッフではなく、「プロ」で「第三者」が査定しているので査定に変な思い入が発生せず中立な査定結果になります。
でもお恥ずかしい話し…昔、自社商品の査定を査定会社に依頼した時、品質評価書の内容を少しでも良くしたいと思って査定員さんに「もうちょっと査定甘くしてくださいよ」って言ったことがあります。そしたら査定員さん…「甘い評価をしてたら、誰も品質評価書を信じてくれなくなりますよ。自分の首を絞めるよなものです!」って。ホント反省しました。この厳しさが信頼のもとなんですね。
以上より、品質評価書を参考にする場合は、店頭の商品を中古車検査会社が査定した「品質評価書」を参考にするといいですね。
オークションで作成されたものも悪くはないですが、「査定の鮮度」に不安があるので、できれば店頭商品を査定した品質評価書を重要視するようにしましょう。
品質評価書が重要な理由①:中古車を買う時に損をするから
さて、前置きが長くなりましたが、いよいよ本題に入りたいと思います。
「品質評価書」が重要な理由その①は、「中古車を買う時に損をするから」
これです。
ここ勘違いする人が多いので念のため言っておきますが…
中古車は「価格が高ければ品質もいい」とは限りません。
ここ重要ですよ。
中古車というのは様々な条件によって価格が付けられます。
- 「誰が売るのか?」
- 「誰に売るのか?」
- 「どこで売るのか?」
- 「誰と競うのか?」
などなど。
例えば「誰が売るのか?」について。
一般の中古車屋さんとメーカー系ディーラーさん。
基本的に一般の中古車屋さんよりメーカー系ディーラーの方が中古車の販売価格は高い傾向があります。
100万円以下の中古車でも、一般の中古車屋さんより10万円位は高いかと思います。
ここで問題。
同じ車種・年式、走行も大体同じ車が価格差5万円(ディーラーの方が高い)で売ってたらどっちで買いますか?
恐らく、ほとんどの人が5万円高いディーラーの車を買うと思います。
なぜか?
イチ中古車屋さんより、大手会社でメーカー系列の中古車の方が「よさそうに感じる」から。
でも実際は、商品自体は変わりません。
仕入れが他の中古車屋さんと同じオークションだったり、これはあまり知られていませんが、ディーラーさんも他の中古車屋さんから買ってきて店頭に商品として並べることもあるからです。
私のお店には、「しょっちゅう」ディーラーの人が車を仕入れに来ますよ。
「だからディーラーさんはぼったくりだ!」っということが言いたいわけではなく、商品の品質とは別に、「誰が売るか?」によって販売価格は大きく変わるということです。
じゃ、どうやって車の品質を見極めるのか?
その答えが「品質評価書」なんですね。
販売店の作った品質評価書は置いといて…
査定会社が作った評価書であれば、査定内容は「公平」です。
なので、その内容をみれば車の品質というのはおおよそ把握することができてしまうんですね。
あとは、品質評価書の内容と値段を天秤にかけて「どれがお得か?」を考えるだけ。
間違っても、「見た目がきれいだから…」とか「店員さんがいい人そうだから商品もきっと…」みたいな選び方をしないようにしましょう。
あまり言いたくはないですが…
「修復歴がある車」でも見た目だけ綺麗にして「修復歴無し」で売っている中古車屋さんも存在します。
どんな「綺麗に見える車」でも、修復歴があれば車の価値は大きく落ちます。
それを知らずに買ってしまうと、物によっては100万円レベルで損をする可能性もあるので注意しましょう。
信じるべきは「お店」「スタッフ」ではなく「品質評価書」です。
品質評価書が重要な理由②:中古車を売る時に損をするから
「品質評価書」が重要な理由その②は、「中古車を売る時に損をするから」
これですね。
中古車を買って毎日乗って。
不具合があれば修理して大切に乗り続ける。
大切に乗り続ければ、車はユーザーの気持ちにこたえて長い間元気に走ってくれます。
が…
どんなに大切に乗ったとしても、中古車には「決して消せない過去」があります。
それが…
修復歴(水没も含む)
先ほども説明しましたが…
修復歴がある車は、どんなに綺麗にしていようが、どんなに大切にしていようが、修復歴がない車に比べ大幅に市場価値が下がります。
ヘタをすると…
「半額レベル」
車を買って、自分で事故をしてしまったのならまぁしょうがないですよね?
でも、もし買った時に既に「修復歴があった」としたら?
しかも購入時、その事実をあなたが知らなかったとしたら?
超大問題。
でもこれ、結構あるあるなんです。
こんな悲惨な事態を避ける手段はというと?
「購入時に品質評価書を確認する」
これに限ります。
そして、その品質評価書は大切に保管しておきましょう。
車検証入れなんかに入れておいて、数年後車を売却するときに確認できるようにしておくのがおススメです。
このように、品質評価書を軽んじると「買う時」だけでなく「売る時」も大損することになります。
なのでいいですか?
中古車を買うときは、「第3者」の「検査のプロ」が作成した「品質評価書」を参考にするようにしましょう。
それが、車を損なく買う方法であり、売る時に損をしない買い方ですよ。
まとめ
さて今回は、【売る時に大損?】中古車を買うときは「品質評価書」を重視すべき理由「2選」をテーマにお話ししてきましたが、ご理解いただけたでしょうか?
まとめるとこんな感じ。
【売る時に大損】
中古車を買うときは「品質評価書」を重視すべき理由
- 理由①:中古車を買う時に損をするから
→車の価値は「見た目」や「ブランド」ではなく「品質」で決まる
→見た目がどんなに良くても「品質が低い車」は存在する
→「価格が高い車≠品質がいい車」
→品質を見分けられるのは「品質評価書」のみ - 理由②:中古車を売る時に損をするから
→綺麗な見た目に騙されて「修復歴車」を買わされていたら…
→修復歴がある車は、そうでない車の半額以下の価値になることも…
→修復歴を見分ける方法は「品質評価書」
「品質評価書」には大きく3種類あるよ。
- 販売店が作成した「品質評価書」
- オークション会場で作成された「品質評価書」
- 店頭の商品を中古車検査会社が査定した「品質評価書」
①<②<③の順で信頼性が高まるよ。
一般ユーザー、つまり車を買う人というのは、基本、車の査定(価値を見分ける)に関しては素人です。
なので、なにかしらの方法で車の価値を正しく評価しないと「損をする可能性」が高くなります。
じゃどうするか?
その方法は、「感じのいい店員さんを信じる」ことではなく「見た目が綺麗」ということでもありません。
「大手の販売店だから商品もきっと良質」とか「店員さんの詳しい説明を受ける」とかいったことでもありません。
一番確かなのは…
「第三者」の「査定のプロ」によってつくられた「品質評価書」を確認する。
これに限ります。
なので、「これから中古車を買いにいく」という人は、必ず品質評価書を確認するようにしましょう。
このひと手間を加えることで、「ぼったくられない車の購入」が可能になり「愛車を手放すときに大損する」リスクが大きく下がりますからね。
車の売買は、家に次いで「人生2番目に大きな売買」と言われます。
そんな大勝負で「まさかの大損」をしないよう、中古車を買うときは「品質評価書」を確認するようにしてください。
そのひと手間は絶対に無駄になりませんから、ぜひ試してみてくださいね。
っといったところ、今回はこの辺で。
最後までありがとうございました。